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REAL VOICE

採択事業者&実装先の声
2026/02/10
採択事業者
【採択企業の声】暗黙知をAIで可視化し、現場実装から産業活用を前進/Xsym株式会社
【採択企業の声】暗黙知をAIで可視化し、現場実装から産業活用を前進/Xsym株式会社
採択事業者
【Xsym株式会社】
設立年
2024年
事業内容
私たちXsym(エクシム)は、コンピュータビジョン・シミュレーション・ロボティクスの専門性を有する少数精鋭のエンジニアチームです。2024年に大学発スタートアップとして設立しました。
「ヒトと調和したコンピュータビジョン」を軸に、ヒトの感覚・暗黙知・熟練技を再現する技術開発に取り組み、ヒトとAIが調和した次世代産業・社会の創造を目指しています。

【直近の取り組み(一部)】
●JR西日本グループとの事業共創プロジェクトに採択。協業検討へ(2025年12月17日)
●国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による支援事業の参加事業者として選定(2025年7月4日)
●JR東日本との協業を開始。熟練検査技術をもとにした鉄道設備のAI劣化検知へ(2024年12月19日)
トライアングルエヒメ採択年
2025年度
Xsym株式会社
代表取締役CEO
加藤 真平
トライアングルエヒメとの出会いと応募のきっかけ

暗黙知を掛け合わせたAIの研究開発を進める中で、Xsymでは、幅広い産業分野の現場や熟練人材との接点が不可欠だと考えていました。そのような中で、トライアングルエヒメの存在を知りました。

応募を検討するにあたり愛媛県の地場産業について調査したところ、多様で力強い産業が集積していることを知り、大きな可能性を感じました。本プロジェクトに参画することで、さまざまな企業・産業分野で活用可能な、暗黙知を活用したAIの提供が大きく前進すると確信し、応募を決断しました。

加えて企業様の一部から、「やりたいと思っていたが、中小企業である我々は諦めていた」という言葉や、「世の中にはびこる『検査』が大きく変わる」と力強い言葉をいただいたことで火がつきました。「いずれやろう」と言えばそれまでですが、「今やろう」と英断くださった企業様の姿勢に感銘を受けたことも、私たちにとって大きな原動力となりました。

 

また、応募段階から、愛媛県および事務局の皆様の本気度や熱意、労働人口減少という社会課題に対する強い危機感を共有できたことも、本プロジェクトに魅力を感じた大きな理由の一つです。

愛媛県で行ったプロジェクト内容

本プロジェクトでは、多様な形状・素材の工業製品に対応可能なリアルタイム画像検査プラットフォームの実装に取り組みました。

 

四国中央市の企業様ではガスケットを対象に、西条市の企業様では鋳造品製造に不可欠な砂型を対象に、それぞれの製造現場の特性に応じたプラットフォームの実装を行いました。成果をさらに広げるためには、実際にシステム導入とオペレーション改善が生産性や業績の改善に直結していることを示していく必要がありますので、現在は、システム改善と並行して、導入効果が生産性や業績の改善にどの程度寄与しているのかを検証するための効果測定に注力しています。

 

また、現代のシステムは「完成」ではなく、使い続けていくことで磨かれ進化し、欠かせないものになっていきます。トライアングルエヒメをきっかけとして、今後もシステムを進化させていくための、各社との信頼関係も大切にしていきたいと考えています。

実装先マッチングについて

【実装パートナー】

・株式会社越智鋳造所
・ジャスティン株式会社

 

実装先の検討にあたっては、最終的に愛媛県全体の生産性向上を目指すことを見据えつつ、まずは本事業を通じて、デジタル化による生産性向上の実績とその効果を示すことを重視しました。


そのため、自社技術が最も効果を発揮できる産業分野やユースケース、想定プロジェクト像について社内で議論し、条件に合致する県内企業のリストアップを進めました。その過程で、愛媛県および事務局からの助言や紹介を受け、実装パートナー企業とのマッチングが実現しました。

さらに、各企業から抱える課題意識を共有しながら、実装パートナー企業・愛媛県・Xsymの三者に加え、社会的要請も踏まえて実施テーマを決定していきました。

採択後の愛媛県からの支援について

本プロジェクト後の横展開を見据え、さまざまな企業との接点を模索する中で、愛媛県や事務局が都度、迅速に相談に乗ってくださったことが印象に残っています。また、多様な企業が参加するイベントの紹介など、次の展開につながる機会も数多く提供いただきました。

スタートアップの動きに対して柔軟かつ迅速に対応する体制・姿勢は、非常に心強い支援でした。

トライアングルエヒメを通じた自社の成長

本プロジェクトを通じて、これまで主に大手企業を中心としてきた事業展開に加え、中堅・中小企業の皆様とプロジェクトを進める貴重な経験を得ることができました。経営環境は変化しますから、対応できない企業は残念ながら廃業せざるを得ません。長く生き残ってきた企業には、規模の経済では説明できない、生き残る「理由」があります。デジタル実装とは、その「回路」にメスを入れるわけですから、最大限その企業のことを知る努力をする必要があることを再認識しました。この学びは、ひいては弊社の製品開発にもつながるはずです。

本プロジェクトは、自社の取り組みを見直す契機となり、プロダクトや事業の在り方を再考する非常に得難い機会となりました。